「自治研」とは、「地方自治研究」の略ですが、その意味するところは「労働組合が主体的に、地方行政や自治体政策、自らの仕事のあり方について研究し,実践していく」ことです。「組合のやるべきことは、賃金や労働条件を改善することなのだから、仕事の中身について研究するのは関係ない」と考える方も多いかもしれません。しかし、県民の皆様から信頼され、喜ばれる、やりがいのある仕事場を作るのもまた組合の仕事ではないでしょうか。また、研究活動によって県職労独自の政策を持つことで、当局のさまざまな合理化攻撃に対峙できる運動を創っていくことが可能になります。近年、公務員攻撃が盛んになる中で、公務中に発生する失敗やトラブルによって職員に厳しい処罰が与えられることが危惧されます。人間は必ず過ちを犯します。その過ちを防ぐために、幾重にも施した組織のチェック機能があるのであって、仕事のミス・イコール・処分ではたまりません。そのためにも、日頃から研究活動を通じて、自分の仕事に潜在している問題点を指摘し、当局に訴えておくことが求められると考えます。
 これまで県職労では、自治研推進委員会を設置して、職種別の協議会を中心に研究活動を推進してきました。その成果を自治研レポートとしてまとめ、自治労の自治研集会など公開してきました。また大船渡談合事件問題を契機に、業務に対する職員の姿勢を見直す「県政民主化フォーラム」を開催してきました。今後も、同様の取り組みによって、自治研活動を浸透を図ることとしています。

自治研レポート

  県政の検証とそのあるべき姿について(PDF) 県職労自治県推進委員会



第4回県政民主化フォーラム開催のご案内


1. フォーラム開催の目的
 地方分権一括法の施行に伴い、地方自治体の自立性・主体性が明確になると同時に、住民への説明責任が求められるなど「自己決定・自己責任」の原則の下で、地方自治が大きな変革の時代を迎えております。このような中で、自主財源が乏しい地方自治体が厳しい財政状況を克服し、地域の特色を活かしながら広範な行政需要に対応していくために、職員と住民とが協働して魅力ある地方自治を築いていく必要があります。
 私たち岩手県職員労働組合におきましても「地方自治の民主化」を運動方針として掲げ、自治研活動の一環として住民参加による公開討論と学習交流の場として、県政民主化フォーラムを開催してまいりました。そして、今年で4回目となる本フォーラムでは、自治体職員および住民の双方が自らの自治体について財政状況を把握し、必要な行政サービスを議論するきっかけとするため、下記の通り開催することとしました。


2. 開催日時と場所
日時: 平成15年12月6日(土) 13時〜16時30分
場所: 国保会館(盛岡市大沢川原)




3. 講演内容および講師

(ア) 受付 12時30分〜

(イ) 開会 13時〜 (主催者挨拶、問題提起)

(ウ) 講演1 13時10分〜14時40分 準用財政再建団体からの脱却(講師:福岡県赤池町職員労働組合)
 財政再建団体指定後の取り組み(事務事業の見直し、職員の動向、住民生活への影響、職員及び住民の意識)、再建後の状況などを中心に講演いただく予定です。

 ※福岡県赤池町ホームページ

(エ) 休憩 14時40分〜50分

(オ) 講演(後半) 14時50分〜16時20分 自治体財政の現状について(講師:自治労中央本部)
 全国各自治体の財政状況の事例を交えながら、自治体財政の見方の基礎知識などについて講演をいただく予定です。
 
(カ) 総括 16時20分〜16時30分

(キ) 閉会 16時30分



4.参加申し込み
参加は無料で、どなたでも申し込みいただけます。11月28日(金)までに、電話、FAX、電子メールいずれかの方法で申し込みをお願いいたします。
(申し込み先)
岩手県職員労働組合
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10番1号県庁内
TEL: 019-654-5800(直通)
FAX: 019-625-2421
E-mail: webmaster@iwatekensyoku.or.jp


「第2回県政民主化フォーラム」開催要領

おらだが創るおらだのまち
〜「 ひと、まち、くらし」からの地方自治〜

  今、わが国では盛んに「地方の時代」が叫ばれ、「地方分権」が唱えられています。

   しかし、地方に暮らす大半の住民にとっては、「地方の時代」の到来を実感できない

   のが現状ではないでしょうか。

    そこで、このフォーラムを通じて、その土地に暮らす住民が生活に潤いと喜びを

   じ得る「住民が主役の地方自治」を創造するため、住民自らが主体的に築き上げ
る自

   治体のあり方を探ります。

日 時2001年12月15日(土) 12:30〜16:00

場 所「国保会館」5階大ホール (盛岡市大沢川原3-7-30 :019-623-4321)

内 容12:30 開会・主催者挨拶

     13:00 基調講演  

        講師:岩手県知事 増田寛也 

        演題:「地方(まち)が変わる、住民(ひと)が変える」(仮題)

     14:10 パネルディスカッション

        テーマ  :「地方の自立は、住民の手から」

        コーディネーター :田島平伸(岩手県立大学総合政策学部助教授)

        パネリスト:多田欣一(住田町長)

              三井信義(知的障害者更生施設・ルンビニー苑苑長)      

              軽石 昇(ガイア展勝の会 代表世話人)

     16:00 閉会

主 催:岩手県職員労働組合

共 催:自治労岩手県本部、(社)岩手地方自治研究センター



第1回県政民主化フォーラム

 2000年12月23日(土) 、国保会館(盛岡市大沢川原)において第1回県政民主化フォーラム(岩手県職労地方自治研究集会)が開催されました。
コーディネータ : 
  伊澤 昌弘氏(岩手県議会議員)
パネリスト : 
  前田 邦夫氏(富士大学教授)
  山中 邦紀氏(弁護士)
  竹花 恭二氏(自治労岩手県本部執行委員長)
をゲストにお迎えし、「求められる行政の役割と職員の姿勢」(談合入札事件から得た教訓)というテーマでパネルディスカッションが行われました。
 それぞれのゲストが「政治」、「経済」、「法律」、「労働組合」など、様々な視点から意見を述べて活発な討論が行われました。
 会場の参加者からも様々な職場の問題や、各地方において地元業者とどのように関わっていくべきかなど、多方面からの質問が出され県政の民主化について討論が行われました。
 山中邦紀先生におかれましては2001年1月3日午前10時4分、くも膜下出血のため永眠されました。山中先生は1990年2月の衆院選岩手一区に社会党公認で立候補し初当選されました。衆院議員時代は国会で日本の軍事力削減を主張するなど、護憲・平和の大切さを一貫して訴え続けてきました。労働事件などの訴訟を多く担当し、労働者側の立場に立った弁護活動を貫いてこられ、最後に公の場に立った仕事が第1回県政民主化フォーラムとなりました。
 謹んで山中邦紀先生のご冥福をお祈り申し上げます。